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ITP特発性血小板減少性紫斑病の情報サイト

監修:
埼玉医科大学病院
血液内科教授
宮川義隆

ITPの検査について

からだの症状と血液検査などの結果がITPに特徴的で(血小板数10万/μL以下など)、さらに血小板が減少するほかの病気がみつからなければ、ITPと診断されます。

からだの症状として主なものは出血症状です。皮膚の紫斑(しはん)、点状出血、鼻血、歯肉出血、月経過多などがみられれば、ITPが疑われます。ただし、ITPであっても出血症状がみられないこともあります。

具体的にどんな検査をするの?

血液検査と必要に応じて骨髄検査を行います。

血液検査

  •  血小板数が10万/μL以下であれば、血小板が減少していると判断されます。
  •  ITPでは、赤血球数や白血球数は原則正常です。

骨髄検査

  • 血小板減少の原因を詳しく調べ、白血病、骨髄異形成症候群など、ほかの病気と区別する必要がある場合に行います。
  • 腸骨(腰の骨)の後部に局所麻酔をして、骨髄を採取します。外来で行う検査のため、入院は原則不要です。

血小板が減少するほかの病気とは?

血小板が減少するほかの病気として、下記のようなものがあります。
これらが該当しない場合に、ITPが疑われます。

血小板が減少するほかの病気

  • 薬物または放射線障害
  • 再生不良性貧血
  • 骨髄異形成症候群
  • 発作性夜間血色素尿症
  • 全身性エリテマトーデス
  • 白血病
  • 悪性リンパ腫
  • がんの骨髄への転移
  • 播種性(はしゅせい)血管内凝固症候群
  • 血栓性血小板減少性紫斑病
  • 脾機能亢進症(ひきのうこうしんしょう)
  • 巨赤芽球性(きょせきがきゅうせい)貧血
  • 敗血症
  • 結核症
  • サルコイドーシス
  • 血管腫
  • 感染症
  • 先天性血小板減少症:
    ベルナール・スーリエ症候群
    ウィスコット・アルドリッチ症候群
    メイ・ヘグリン異常症
    カサバッハ・メリット症候群 など
  1. 宮川義隆:臨床血液. 2013;54:350-356.

  2. 藤村欣吾:日本内科学会雑誌. 2009;98:1619-1626.

  3. 藤本淳:特発性血小板減少性紫斑病分科会報告, 厚生省特定疾患「特発性造血障害」調査研究班 平成2年度研究業績報告書. 1991;59-63.