慢性骨髄性白血病(CML)は遺伝するのか、治療はいつまで続けるのか、新しい治療薬の情報を得るには、といった遺伝・将来にまつわる疑問にお答えしたページです。
Q. CMLは遺伝するのでしょうか?
CMLは、何らかの原因(原因は特定されていません)によりBCR::ABL1遺伝子という異常な遺伝子が生成することで発症する病気であり、遺伝することはありません。また、細菌やウイルスによる病気ではないので、他の人にうつるということもありません。
監修:南谷 泰仁先生(東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科)
Q. 治療はずっと続けなければならないのでしょうか?
慢性骨髄性白血病に対する治療法において、治癒が望めるのは、造血幹細胞移植のみです。しかしながら、造血幹細胞移植は、移植を行えば終了という治療ではなく、免疫抑制剤の服用、感染症対策、定期的な検査が必要です。
一方、その他の治療法は、慢性期の維持を目指して行われます。これらの治療法では、良好な効果が得られていても治療を中止すると再発することが報告されているため、治療は継続しなければなりません。
なお、造血幹細胞移植以外の治療法でも、白血病細胞を治療早期から速やかに減らして限りなくゼロに近づけることで、一部の患者さんでは治療を中止することができるのではないか、という仮説にもとづく研究などが進行中です。
監修:南谷 泰仁先生(東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科)
Q. 現在開発中のCMLの治療薬について知る方法はありますか?
厚生労働省で開発中の新薬情報を公開しているウェブサイトを紹介しています。
そのほかに、日本製薬工業協会の「開発中の新薬」、国立がん研究センターがん対策情報センターが主催する「がん情報サービス」のwebサイトなどでも、情報を得ることが可能です。
また、CMLの患者の会においても、新しく承認された薬剤や治験情報を公開していることがあります。
監修:南谷 泰仁先生(東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科)