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慢性骨髄性白血病(CML)の情報サイト

慢性骨髄性白血病(CML)の自覚症状と移行期、急性転化期(急性期)への移行の関係、薬による治療時にあらわれる副作用への対処法や、症状を医師に伝える際のポイントなどの疑問にお答えしたページです。

Q. 最近、のどの痛みや熱っぽさがあり、移行期、急性期へ病気が進行したのではないかと不安です。

まず、受診予定日以外でも主治医に連絡して、診察を受けてください。
もし病気が進行している場合は、できるだけ早く対処することが重要です。
また、病気が進行していなくても、お薬の副作用として免疫を抑える症状が強く出ている場合は、感染症を起こすリスクが高いため、かぜや肺炎を起こしている可能性があり、重症化する前に対処する必要があります。

監修:中前 博久先生(大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学)

Q. 移行期へ進行しないか不安です。予兆となる症状があれば教えて下さい。

白血病細胞が増加してくると、体のだるさ、微熱等の症状が現れることがありますが、一般的に慢性期は自覚症状が乏しいため、症状から移行期への進行を予測するのは難しいといえます。
定期的に検査(血液成分の検査、骨髄での染色体の検査、血液での遺伝子検査)を受けることで、白血病細胞の数や性質の変化がわかりますので、移行期へ進行する可能性をより早く予測することができます。

監修:中前 博久先生(大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学)

Q. 治療を始めてから貧血が続いています。食事や生活の工夫で緩和できますか?

疲れやすさや息切れ、めまい、気分が悪いなどの症状は、貧血の可能性があります。このような症状がある場合は、まず主治医へご相談ください。
貧血の程度によっては、治療薬の減量、中止や補助薬による治療が必要な場合もあります。
食事や生活の工夫としては、全身で酸素や二酸化炭素を運ぶはたらきを担う「赤血球」をつくるために必要な栄養を、バランスよく摂ることを心がけましょう。

【鉄・タンパク質:ヘモグロビンの材料】
動物性:牛肉、豚肉、レバー、いわし、かつお、あさり など
植物性:ひじき、とうふ、ソラマメ、小松菜、プルーン など

【ビタミンB6:ヘモグロビンをつくるのに必要】
大豆、アズキ、豚肉、かつお、さんま、いわし など

【ビタミンC:鉄の吸収を促進】
オレンジ、キウイ、小松菜、ブロッコリー、カボチャ など

【銅:鉄の吸収を促進】
牡蠣、レバー、ナッツ、大豆、さくらえび など

【ビタミンB12:赤血球をつくるのに必要】
レバー、さんま、あさり、牡蠣、チーズ など

【葉酸:赤血球をつくるのに必要】
レバー、豚肉、ホウレンソウ、大豆、ブロッコリー など

ヘモグロビン:赤血球に含まれる赤い色素。「ヘム」という鉄を含む物質と「グロビン」というタンパク質から成り、酸素や二酸化炭素の運搬を行う。

監修:中前 博久先生(大阪市立大学大学院 医学研究科 血液腫瘍制御学)

Q. 吐き気の副作用が強く日中の仕事に支障があるため、朝服用するお薬の量を減らし、その分を夜に追加したいのですが、このように調節をしてもよいでしょうか?

1回の服用量が足りない場合、血液中の薬物濃度が、十分な効果が得られる範囲に満たないことがあります。ですから、ご自身の判断で調節をせず、まずは主治医にご相談ください。
その際に副作用があり日中の活動に支障をきたしているため、ということを必ず主治医に伝えましょう。吐き気を弱めるお薬を処方してもらい症状が緩和する場合もあります。

監修:南谷 泰仁先生(東京大学医科学研究所附属病院 血液腫瘍内科)

Q. むくみがひどい時の対処法はありますか?

分子標的治療薬の副作用により手足や顔にむくみが出ることがあります。食事の塩分を控えることでむくみが軽減されることがありますので、食生活では日頃から塩分を摂り過ぎないように心がけましょう。むくみが続く場合には、主治医の先生や薬剤師さん、看護師さんに相談しましょう。むくみを抑えるために、利尿薬などのお薬によって治療することもあります。また、分子標的治療薬の種類によって副作用の発現が異なるため、他の分子標的治療薬に変更することで改善されることもあります。

監修:小川 亮介先生(独立行政法人 地域医療機能推進機構 九州病院 血液・腫瘍内科)

Q. 主治医の先生に副作用の説明をしたいのですが、上手に伝えられません。うまく伝えるコツはありますか?

CML患者さんと主治医の先生に、副作用の重症度についてアンケートを行った結果、患者さんと主治医の先生との間で、副作用の評価に差があり、患者さんの副作用評価の方が重い傾向であることがわかりました。つまり患者さんが感じている症状の深刻さや困り事が、かならずしも主治医の先生に伝わっていないことを示しています。
診察時には、具体的に症状や困っていることを伝えることが大切です。例えば、①何か動作をした時に(食後、動いた後・・・)、②どういう時間帯に(朝起きてすぐ、午後・・・ )、③どのような痛み・症状で(刺すような痛み、鋭い痛み、お腹の奥の方が、表面近くが・・・)、④その症状によって生活する上でどのように困っているか、などあらかじめ話したいことを紙に書いて、まとめておくと良いでしょう。

副作用の重症度評価における 医師と患者さんでの違い
具体的に症状・困り事を伝えましょう

監修:衛藤 徹也先生(国家公務員共済組合連合会 浜の町病院 血液内科)