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結節性硬化症の情報サイト

監修:
鳥取大学名誉教授
大野耕策 先生

専門医からのメッセージ

大野先生からのメッセージ

みなさん、こんにちは。鳥取大学の大野です。 
わたしは、結節性硬化症(けっせつせいこうかしょう)や、てんかん発作をともなう病気、運動、言語、行動の発達に障がいのある子どもたちを約30年にわたって診療してきました。 
皆さんと同じ結節性硬化症の方は、日本には15,000人ぐらいいるといわれています。鳥取県米子市では39歳以下の人口7,000人につき1人の頻度です。希少疾患で患者さんの数が少ないため、普段はなかなか同じ病気の方に出会うことはないかもしれません。しかしながら、結節性硬化症という病気は、希少疾患と呼ばれる病気の中では、比較的患者さんの数も多く、古くから研究もされている病気で、さまざまなことがわかってきています。 
結節性硬化症は、遺伝子に変化がおきてしまうことで、体内のmTOR(エムトール)というタンパク質のはたらきが活発になり、全身にさまざまな合併症や症状がおこる可能性のある病気です。複数の症状がおこって周囲のサポートが必要な患者さんもいれば、ほとんど症状がおきずにふつうに生活できる患者さんもいます。いまの医療では、患者さん一人ひとりの症状の出方や重症度を予想するのは難しいのが現状です。 
しかし、いま世界中で多くの研究者が病気の解明や治療法の開発のために研究をおこなっています。研究が進めば、新しい治療法がみつかったり、これまで治らなかったものが治ったりする可能性があります。いつごろそれがかなうかというのはわかりませんが、希望をもって病気とつきあっていってほしいと思っています。
最後に、この病気は、いますぐに命にかかわるおそれはない一方で、長くつきあっていくことになります。そのために大切なことを2つお伝えしたいと思います。

大野先生の写真

◆主治医とよい関係を築きましょう。

主治医と病気について話ができるように、このウェブサイトを利用して正しい情報を集めましょう。そして、何かわからないことや心配事があったら、ちょっとしたことでも主治医や看護師、薬剤師などに相談しましょう。

◆症状が出ていなくても、定期的に診察を受けましょう。

「症状が出ていないから病院に行かなくても大丈夫だろう」「もう症状が出ないから病院に行かなくてもいいや」と思い込んで、検査を受けるのをやめてしまうのは危険です。 病状が悪化するまで症状が出ないことも多いので、自分で症状に気づいたときには、かなり病状が進行してしまっていることもあります。通院を自分の生活の一部に取り入れて、病院に定期的に足を運ぶようにしましょう。

大野耕策

鳥取大学名誉教授