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乳がんの情報サイト

監修:
聖マリアンナ医科大学 乳腺・内分泌外科
津川 浩一郎 先生

治療が始まると気になるのは、やっぱり副作用。また脱毛したり、身体がつらくなるかと思うと気分もふさぎがち。いままで通りの生活ができなくなるかもしれない・・・。

つらいときに我慢するのは禁物

 再発・転移の患者さんにとって、もっとも気になる副作用の1つに「脱毛」があります。容姿の変化は精神的なダメージが大きく、治療を決めるときに薬の効果より脱毛のないものを優先させる方もいるほどです。残念ながら脱毛が避けられない薬もありますが、最近では手頃なウィッグやケア帽子などの便利な商品も開発されています。
 脱毛だけでなく、多くみられる副作用は事前に説明されますが、現れる症状には個人差があります。思いもよらない症状が出てくる場合もあるため、気になることは何でも主治医に伝えることが大切です。どんなに小さなことでも、少しでもつらいと感じることは、我慢する必要はありません。痛みのほとんどは取り除くことができますし、ほかの症状も緩和ケアの考えに基づき、患者さんが「楽になった」と感じるかどうかを優先して対応してもらえます。
 補完代替療法というと、科学的な効果が確かめられていない健康食品やサプリメントが注目されがちです。それでも、鍼灸・マッサージ、心理療法などは、つらい症状を楽にする効果が得られる場合もあります。治療への影響がある場合もありますから、取り入れてみたい療法があるときには、必ず主治医に相談しましょう。また、副作用がどうしてもつらい場合、身体に負担をかけないよう積極的な治療を受けないと判断するのも、自分らしくあるための1つの選択です。この場合、あなたの希望に沿った対応をしてくれる病院を新しく探すことになる可能性もあります。

身体の不調で日常生活が制限されることも

 治療中だからと、したいことを何でも我慢する必要はありません。しかし、治療にかかる時間や副作用による不調で、少なからず日常生活が制限されることも事実です。仕事で責任があるから、家族にも迷惑をかけられないなど、無理をするのは治療に悪影響となる場合もあります。以前と同じように仕事ができなくても、世の中から不要な存在となってしまうわけではありません。家事や育児にしても、すべて完璧にする必要はないのです。発想を切り替えて、治療と日常生活のバランスをうまくとることが大切です。
 生活面で困ったことを相談できる窓口や、サポートしてくれるサービスもあります。相談できる窓口の1つには、がん相談支援センターがあります。自治体で独自に相談窓口を開設している場合や、社会福祉協議会による相談窓口もあります。家事や育児も、市区町村の支援事業を活用できます。仕事については、人間関係や挫折感など、感情的に複雑な問題が生じます。職場の理解を得て、就業環境を整えたい場合は、産業医・産業保健スタッフに相談してみるのも方法の1つです。

クジラのイメージ