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乳がんの情報サイト

監修:
聖マリアンナ医科大学 乳腺・内分泌外科
津川 浩一郎 先生

ときには休息をとることも大切です

 「大切な人を支えたい」「できる限りのことをしたい」と思うあまり、身近な人が頑張り過ぎてしまうことは少なくありません。とくに家族やパートナーは、患者さんを支援する役割を周囲から期待されるため、精神的な負担が大きくなります。患者さんの体調や気持ちの変化によって、あなたまで元気になったり気持ちがしずんだりもするでしょう。
 そんな状況のなか、もっと自分が頑張らなければと無理を重ねてしまえば、心も身体も疲れを感じるのは当然のことです。落ち込んだり、いらだちが怒りとなったり、患者さんと同じように、あなたにもコントロールできないさまざまな感情がわいてくるものです。
 患者さんに意識を集中するあまり、あなた自身の生活をないがしろにしていませんか?
 病気でなくても誰かを支えるためには精神力が必要ですし、心も身体も万全でないと、患者さんと積極的に接することができなくなってしまうかもしれません。少しでも疲れを感じたり、息づまった気分になったりしたときは、思いきって息抜きをしてみましょう。適度に休息をとり、気分転換をすれば、元気を取り戻してまた患者さんに寄り添うことができます。

患者さんを支えるあなたも1人ではありません

 患者さんを支えるとき、何をすればよいのか戸惑うのと同じくらい、どこまでサポートしなければならないか困ることもあるでしょう。いつでも患者さんを最優先して何でも完璧に対応することは不可能です。あなたの生活と心や身体の状態に合わせて、できることを患者さんと相談してみるとよいでしょう。たとえ大切な人でも、陰で支えていくことにストレスを感じることは当然のことなのです。
 患者さんをサポートする人を「ケアギバー(Care Giver)」と呼びます。チーム医療が行われるがん治療で、ケアギバーには医療者など、患者さんにかかわる人すべてが含まれます。よく「患者さんは1人ではない」と言います。それは患者さんが、あなたや医療者、身近な人々などのケアギバーにサポートされて、病気に向き合っているからです。あなたが1人で患者さんを支えているわけではありません。それはつまり、あなたも1人ではないということです。患者さんが必要なサポートを自ら選ぶように、あなた自身も誰かに悩みをうち明けたり、ストレスを解消したりするなど、サポートを求めてもいいのです。

患者さんを支えるあなたも1人ではありません