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輸血を受ける患者さまへ〜血液、疾患の知識から支援制度まで〜

監修:
自治医科大学 内科学講座 血液学部門 客員教授
小澤 敬也 先生
日本赤十字社 関東甲信越ブロック血液センター 所長
室井 一男 先生

造血幹細胞移植(骨髄移植)と免疫抑制療法は、それぞれ長所、短所があります。
主治医とよく相談して治療法を選びましょう。

造血幹細胞移植(骨髄移植)と免疫抑制療法の比較

骨髄移植に有利な点

  骨髄移植 免疫抑制療法
造血回復の程度 GVHDがなければ完全 しばしば不完全
再発の可能性 低い 高い(〜30%)
二次性骨髄異形成症候群
または
白血病を発病する危険性
ない 約1割
造血回復までに要する時間 3週間以内 1ヵ月以上

免疫抑制療法に有利な点

  骨髄移植 免疫抑制療法
治療関連死亡の危険性 10〜20% ほとんどない(5%以下)
不妊の可能性 高い(特に全身放射線照射例) ない
入院期間 2ヵ月以上 1ヵ月以上
社会復帰までの療養期間 3ヵ月以上 早い場合は1〜2ヵ月
回復後の生活の質 GVHD合併例では低い 骨髄異形成症候群への
移行がなければ高い
  • 骨髄移植は完全に造血機能が回復することを期待できますが、からだに対する負担が大きく、治療に関連する死亡や不妊になるリスクがあります。
  • 免疫抑制療法は、造血機能の回復は不完全であったり、再発の可能性が比較的高いですが、治療によるからだへの負担は比較的軽いです。
  • 年齢やからだの状態を考慮し、いずれの治療を受けるか慎重に判断します。

造血幹細胞移植に関する用語解説

臍帯血移植

臍帯(さいたい)とは、"へその緒"のことです。分娩後、胎盤と臍帯に残った血液を"臍帯血"といいます。この中には増殖能力の高い造血幹細胞がたくさん含まれています。この造血幹細胞を移植することです。

末梢血幹細胞移植

末梢血から造血幹細胞を採取して移植すること。末梢血中の造血幹細胞は少ないのですが、G-CSFを投与することにより、末梢血中の造血幹細胞が増加し、移植に必要な細胞数を確保することができます。

GVHD(Graft Versus Host Disease:移植片対宿主病)

移植された骨髄中のリンパ球が患者さんのからだを異物として認識し攻撃すること。QOL(生活の質)を下げる要因となります。急性のGVHDは皮疹、下痢、黄疸などの症状が出て、慢性のGVHDは皮膚、口腔、消化器、肺、肝臓などに症状が出ます。

ミニ移植

通常の骨髄移植は、前処置に大量の抗がん剤や放射線を使うので、患者さんのからだに対する負担が大きく、受けられる患者さんが限定されます。それに対し、ミニ移植は、前処置を軽くした方法です。患者さんに対する負担が少なく、今まで骨髄移植を受けられなかった高齢者や、臓器障害をもつ患者さんでも、この方法で骨髄移植を受けられる可能性が高くなりました。ミニ移植は、「骨髄非破壊的移植」ともよばれます。